2017年4月13日 本紙掲載
4月 13

舞を披露する弁慶役の松井一尭さん(左から2人目)と富樫役の畑中大河さん

 八戸市の鮫地区で200年以上受け継がれている「鮫神楽」の発表会が9日、同市の鮫生活館で開かれた。今回は長年、人手不足により上演できなかった演目「安宅関(あたかのせき)勧進帳」を約20年ぶりに再演。担い手たちの思いがこもった迫力の舞に、大きな拍手が送られた。

 発表会は鮫神楽保存会(柾谷伸夫会長)の主催で毎年開催している。同作は歌舞伎としても有名な物語で、源頼朝と不仲になった源義経一行が、北陸を通って奥州へ逃げる途中の安宅の関での出来事を描く。義経を救おうと機転を利かせる弁慶と、一行を疑う関守富樫を中心に、物語が展開する。

 上演時間が約30分と鮫神楽の演目の中では長く、義経一行や飛脚役など多くの出演者の確保が必要。鮫神楽連中への新メンバー加入や、経験を積んだ若い担い手が育ってきたことで、再演のめどが立った。

 舞台に立つ弁慶役の松井一尭(かずたか)さん(22)、富樫役の畑中大河さん(18)ら若手によるりりしい演舞に、観客はくぎ付け。総勢24人が一体となった舞台に、大きな拍手が送られていた。出演者は、このほかダイナミックな動きが目を引く「剣舞」や、小中学生による「三番叟(さんばそう)」など、計7演目を披露した。

 舞台を見守っていた柾谷会長は、「神楽連中と若手の熱意が実を結んだ」とうれしそうに語った。

 松井さんは「所作やせりふなど、難しいと感じるところも。どんな演目にも、伝統を受け継ぐ難しさは付き物だと思った」と振り返り、「大きな拍手が最高にうれしかった」と充実感をにじませた。

Comments are closed.

本ウェブページ掲載の記事、写真、図表などの無断転載を禁止します。また、著作権はデーリー東北新聞社またはその情報提供者に所属します